発掘された鉄道写真2019~その4


私が中高生だった時分は、ちょうど急行「きたぐに」の最末期にあたります
現役の「定期急行」
片手で数えるほどになった「夜行列車」
その中でも日本で2本しかなくなった「夜行電車」
世界初の「昼夜兼行で動かせる電車」(昼は座席車、夜は寝台車という2wayを一編成で兼用できる)
それが日本で唯一「定期で走っている」……
それが「きたぐに」という列車でした

大阪発のきたぐには、末端部の新津駅~新潟駅が快速列車として運行されており、定期券だけで乗れました
そしてこの列車は私の通っていた高校の登校時間にまにあうギリギリの電車だったことから、新津駅方面から登校してくる生徒の中には、この電車にお世話になった人も多いようです
腐っても現役で優等列車に充当されている車輛です
しかもその性質上、座席がふかふかなのです
私にとっては
「昼行特急なのにリクライニングできない」
「夜行特急で3段ベッドがデフォルト」
というイメージはまったくなく、
「快速で新潟まで早く着く(途中亀田駅のみ停車)」
「ふかふかのシート」
「広いシートピッチ、シート幅」
「静かで揺れが(比較すると)少ない」
という、いいイメージしかありませんでした

てなわけで、今回はきたぐに特集です



新潟駅5番線が到着ホームでした
この後回送になって引っ込むのですが、引き上げまでに結構時間に余裕があること、前面は回送幕が出ないことから、ゆっくり近寄って撮影できたのです
ご覧の通り、乗客が全員降りてホームがガラガラになってもなお停まっていました


特急「いなほ」とのツーショット
485系(いなほ)とくらべて583系(きたぐに)はものすごく圧迫感がありました
583系は車体幅・車高共に、基準のギリギリいっぱいまで大きくした設計だったことに加え、新潟駅の在来線ホームに入線する列車の中で一番長い編成(12両。普通電車は最大7両、特急も最大8両だった)だったため、入線時は「迫りくる」という言葉がぴったりでした

いなほが出発すると、こんな風に編成写真がきれいに(この写真が綺麗かどうかはおいといて……)撮れました

新津駅に入線する「きたぐに」
ちょうど特急「北越」が新津駅を離れようとしています
写真は新潟駅でゆっくり撮れるため普段新津駅で撮ることはなかったのですが、たまたま北越に充当されていた車輛が国鉄特急色だったため、「やってみようかな」と
ズームすると画質が粗くなる携帯電話で撮ったのが悔やまれます(それでも今となってはないよりはマシ)

我々が乗れるのは自由席だけだったのですが
扉の先には寝台車がつながっていて
こういう世界が広がっていました
世俗にまみれた(笑)自由席側と、どこか異世界的な雰囲気を醸し出している(?)寝台車側を峻別する「寝台券・指定券をご用意ください」に見えたことを思い出します



メタ情報から信越本線亀田駅にて撮影されたことがわかっています
「きたぐに」はグリーン車までつないでいました
普通車自由席・グリーン車・寝台車を一編成の中に連ねるという、この形式の特長を存分に活かした組み合わせでした

この列車の廃止(2013年1月)により、新潟県内の駅を始発・執着とする在来線列車で「(新潟県を除いて)3県以上をまたいで運行する列車」が全滅します(新潟県を含めると、現在も特急「いなほ」の一部が秋田駅まで定期運行中)
この3年前にも青森駅まで走破する特急「いなほ」が秋田まで短縮されたこともあり、時代の趨勢を感じずにはいられませんでした