年末年始の取材旅行~3日目その2


中央弘前駅の駅の中に入ります
なんだろう……ぱっと見、
バスの待合所かな?
という感想が浮かんだのを覚えています
このプラスチック製の椅子といい、その後ろに掲げられている横長に丸い広告看板といい、そこに広告されている職種や広告の内容といい、天井付近の側壁に掲げられている蛍光灯で明るくしている広告しかり、この時刻表しかり、時計しかり……
そう、電車がいるんじゃなくて、ひょっとしたら改札を抜けた先にはバスが数台停まっているんじゃないかと錯覚するくらいに、バスの待合所感がありました
内燃機関の車輛が来るんじゃなくて「電車が」くるというのが、さらにアンバランスな空気を醸し出しているような気がします

 

でもまたこんなのと出会いましたからちゃんと電車はくるんでしょう
「鉄道むすめ」ですから鉄道のないところにはいないはずです
それにしても胸のあたりに何が書いてあるのだろうと接近してみると
名刺ですかね、名刺風のカードです
どうでもいいことですけど「トレインキャスト」という肩書を与えられ、さもリアルにいるかのごとく名刺様のカードまでこしらえているのに、右下の「弘南鉄道株式会社商品化許諾済」という小さな文字の羅列が、このキャラクターの存在が所詮情報媒体上のものでしかなく、しかも弘南鉄道独自に生み出されたものではないという事実をことさらに引き立たせているようでツボでした

 

そんなことより大鰐駅行きの始発列車を撮らねばなりません
6:50発ですからうかうかしていられません
券売機で入場券を買い、改札をくぐると
いました、大鰐駅行き始発列車です

どうやら先客がいたようですが、人間は私と雪かきしている運転士さんの二人しかいません

 

社章も収め、いざ先頭に

ところが
これでめちゃくちゃギリギリ引いて撮っています
私の後ろには柵と押し固められた雪があってこれ以上下がれません

また靴の中に雪を入れながら頑張ったんですが、正直これが限界でした

 

あきらめて見送り写真です
雪かきがちょっと長すぎたようで、定刻1分遅れで発車していきました
お客は結局最後まで現れず、運転士さんただ一人乗せた2輌編成が去っていきました

これは発車前に振り向いて撮った写真なのですが、駅に入らずに向こうに見える橋から望遠で撮ればよかったんじゃないかなあ……と今この文を書きながら思っています
この写真撮った時はそんなことみじんも考えていなくて、ただ「あ、線路の向こうは用水路か川なんだな」なんて呑気なことおもってました

撮影を終えて戻ります
顔はめ看板の横を過ぎ
いかつい出口の文字に見送られながら改札を再びとおります

 

これからまた弘前駅へもどります
同じ弘南鉄道ですが弘前線の写真も撮らねばなりません
もう既にあたりは明るくなっています
来る途中みかけて教会かななんて思いながら通り過ぎたポイントで撮影
由緒ある教会ぽいです

 

除雪車も早くから元気に活動