2020年秋の近鉄全線制覇~3日目その1~


宿についてうんと考えました
頭の中に浮かぶのは今日生駒駅(鳥居前駅)から宝山寺駅への山登りを断念したことです
1日目から鈴鹿線沿線を歩くわ2日目は生駒の山を登ろうとするわで、いかにまともな宿で風呂につかりちゃんとしたベッドでしっかり休息を取り栄養も一応ちゃんと取ったとはいっても、だんだん脚の疲労が無視できないところまで達してきました
そんな中で3日目はなんとしても4㎞弱を45分で走破しなくてはならない強硬行程を組まざるを得なかったため、
「果たしてこの重い荷物を背負って疲れている身体で、1kmを10分強で歩けるだろうか……?」

 

中高6年間は週6日、山ほどの教科書・ノート・その他いろいろを担いで家から駅まで片道2kmを20分を切るスピードで歩いていましたけれども、あの頃と比べれば体力は当然(?)落ちていますし、旅先3日目ということもあって疲労の度合いも全然違います
悩んだ末導き出した結論は
「大阪上本町駅の改札外ロッカーに荷物を預け、最低限だけ持っていく」
というもの
パソコン・カメラと制汗系の諸々以外、例えば髭剃りや洗顔料、充電器の類などは必要ないわけですからおいていくことに
これで都合2kgは減らせるのでだいぶ楽になるはずです
これまでの取材旅行のような一筆書きの経路だったら絶対にできないことですが、最後名阪特急にフルで乗るために「早朝通過する大阪上本町駅(谷町九丁目駅)に夕方もう一度戻ってくる」という行程を組んだことが、「ロッカー一時預け」というウルトラC(というほどでもない)に結び付きました

 

夜入念に経路を確認し、迎えた3日目
長い通路を歩いて向かった先は、谷町九丁目駅に一番近い地下西改札口
上本町ハイハイタウンへの連絡通路にあるロッカーに、ひとまずはいらないものを置いていきます
2日目に撮ったものですが写真奥側にロッカーがあって、そこに荷物を預けました
関係ありませんがご覧のとおり、地下西改札口には有人ラッチと思しき設備が2組残されています
正月三が日などに活躍するのでしょうか、それとももうお役御免でしょうか

 

急いで引き返し、谷町九丁目駅6:48発の八尾南駅行きで天王寺駅へ
天王寺駅には6:51に着きました
南改札を出て直進、頭上の表示に従って階段を上り、あべのハルカス近鉄本店の地下1階の出入口にたどり着いたらエスカレーターに乗って右折すれば大阪阿部野橋駅に最短ルートで行ける
ロッカーの場所を調べるついでにネットで知った乗換ルートの情報です
こんな情報が簡単に手に入るのもインターネット全盛の現代ならではです
いくら現実社会で「俺は谷町線の天王寺駅から近鉄の大阪阿部野橋駅まで行く最短ルートを知っているぞ!」と叫んだところで誰も聞いちゃくれませんが、ネットにぶん投げておけば世界の誰か(例えば私)が助かりますからありがたいことです

 

大阪阿部野橋駅に無事たどり着くと、7:01発の準急河内長野駅行きや7:10発の吉野特急が待機しています(たぶんどこかに7:02発各駅停車藤井寺駅行きもいた)
管理人はここで一計を案じ、大阪阿部野橋駅7:20発の急行吉野駅行きに乗り、当初は近鉄御所駅で入線してくるところを撮る予定だった御所線列車を、先んじて近鉄新庄駅で撮ることにしました
「御所」という行先表示を撮りたかったのですが、近鉄御所駅で撮った場合、もしかしたら駅到着前に幕を回されて「尺土」表示にされるかもしれない恐れがあったためです

 

大阪阿部野橋駅を発車して大和川を渡るまでは高架線を、地上に降りてからは住宅街の中を進み、上ノ太子駅を過ぎるといよいよ山の中に入っていきます
その上ノ太子駅を過ぎてしばらくすると、黄色地に赤文字で「上ノ太子観光みかん園」と書かれた看板を発見
それ自体は別に何の問題もないのですが、看板に書かれた文字によればこの観光みかん園、BBQもいもほりもアスレチックも出来るという
なんとも盛りだくさんな「みかん園」です
そこを過ぎるとため池のような水辺の脇を通るのですが、このため池付近には屯鶴峯(どんづるぼう)なる景勝地があり、昔は駅も設置されていたほか、旧日本軍の防空壕もあるらしい
二上神社口駅を過ぎると再び両側が開けてきます
新興住宅地が見えてくると尺土に到着
時刻は7:48、ここで乗り換えて7:56発の近鉄御所駅行きで近鉄新庄駅を目指します

 

近鉄新庄駅は御所線内唯一のすれ違い駅なのですが、それ故に必ず行き違いをし、かつホーム長が4両しかないため、両方面の列車を同時に撮ることはできない
どうすっかなあと考えつつ、ひとまず8:15発の近鉄御所駅行きを待とうと2番のりばに移動します
ところが
これは近鉄御所駅に行く際に乗車した列車なので参考写真なのですが、2番のりばから撮ろうとすると例の門構え架線柱が邪魔をする、かといってこの写真にのように1番のりばから撮ろうとすると後ろが全く写せない
しょうがない、逆光だし尺土駅行きの表示になるけどそれ写すか……

 

とここで、やってきた近鉄御所駅行き列車の行先表示が「尺土←→御所」タイプのものであることを確認!
てっきり行先表示は「御所」だけなのかと思っていたら「尺土←→御所」のものもあるんだとわかった瞬間、ガッツポーズ(笑)
8:15発近鉄御所駅行きの折り返しとなるはずの尺土駅行き(近鉄新庄駅8:30着)を狙うことにしました
ちなみにこれとすれ違う近鉄御所駅行きを逃すとこの後の計画が全て台無しになるため、一回コッキリの勝負です

 

というわけで
近鉄新庄駅8:30発の尺土駅行き
「尺土←→御所」表示で助かりました
側面に陽があたり顔はちょっとくらいですがまあよし
これを御所線のページに採用です(こちらから)

 

少し遅れて入線してきたのが
同じく近鉄新庄駅8:30発の近鉄御所駅行き
こちらは「御所」タイプの行先表示です

 

この列車は葛城山登山口に行く三重交通のバスにちょうどよく接続するため、乗車していたのは全員が厚着をして登山靴を履き、登山用の杖を持つ人たち
この日はちょっと寒かったものの天気も良くて風もなく絶好の登山日和でしたから、快適な登山をこれから楽しまれるのでしょう
登山客15名ほどに変な大学生1名を加えた列車は、近鉄御所駅に8:35着
みんなして一斉に三重交通のバスを目指します

 

私だけちょっと外れてホームにしばし残って列車を見ていました(笑)が、この近鉄御所駅行き、駅に着いてもなかなか幕回さなかったので、結果論ではありますが尺土駅7:56発の列車に乗りっぱなしで近鉄御所駅行ってもよかったですね
そうすれば「尺土←→御所」にしろ「御所」にしろ近鉄御所駅で撮ることが出来たわけですし、「無駄」とは言いませんが余計な考えのせいでちょっと徒労に終わってしまいました(笑)