年末年始の取材旅行～3日目その8＆4日目

私が乗っていた列車（秋田駅18:03発）は、普通列車で新潟駅にたどり着ける最終ラインでした
（酒田駅19:48着→19:52発の村上駅行きに乗り継ぎ村上駅に22:06着→22:25発の白新線経由新津駅行きに乗り継ぎ新潟駅に23:34着）
そのため少しでも遅れると途端に新潟駅の当日到着がご破算になる綱渡り日程だったため、
「酒田駅には45分ほどの遅れで到着する見込み」
という車掌さんの案内に、一瞬頭が白くなりました

実は最初3泊4日で行程を組んだ時は、秋田駅に到着後羽後本荘駅まで行き由利高原鉄道を撮ったのち秋田へ一度引き返して宿泊、4日目に陸羽西線・米坂線を撮りつつ新潟へ到着する余裕をもたせた計画でした
これなら雪や風による遅延にも対応できると踏んだからで、実際この計画を変更していなければそもそもこんな抑止にかかることはなく、4日目に抑止がかかったにしても夜までには新潟にたどり着けていたことでしょう

しかし旅程を縮める際に、リゾートしらかみには乗りたかったこと、今後の旅の予定として東北日本海側をもう一度回る計画をつくれないため津軽鉄道と秋田内陸縦貫鉄道はどうしても今回撮っておきたかったことから、この2線は計画から外せず、結果3線をあきらめてでも1日のうちに4県の横断を強行するという、せっかくの余裕を全て食いつぶす変更をしてしまい、ここにきてその影響をもろに受けたことになります

一応検札に来た車掌さんに新潟まで行くことを伝え、なんとか村上駅行きとの接続をとってくれるように酒田駅と掛け合ってくれと交渉しましたが、酒田駅からの返答は
「遅れの影響が広がるため無理」

謝りにきたときのものすごく申し訳なさそうな車掌さんの顔が今でも目に浮かびます
大勢の客が酒田駅で乗り換えるなら少しは接続も考えたらしいですが、いかんせん元日の夜、もともと客は少ない区間なのにさらに少なくなる日とあって私一人しか乗り換えないんじゃしょうがないとしか言えません
それが証拠に、私に謝ったあと車掌さんは車内放送で
「酒田駅で村上方面への乗り換えを希望されているお客様がいらっしゃいましたら、車掌室までお申し出ください」
なんて呼び掛けていましたが、一人も来ませんでした

この時は最悪STB（ステーション・ビバーク。駅で寝ること。早い話が野宿）も覚悟し、時刻表を必死にめくりながら酒田駅を21:08にでる鶴岡駅行きで鶴岡まで行きそこで夜を明かすか、酒田駅22:37発の鼠ヶ関駅行き最終で鼠ヶ関まで行って朝を待つかの二択を、真剣に考えました
幸運にも悪友が鶴岡駅近くの快活CLUBの存在を思い出してくれたおかげで、寒さで震えながら雨露をしのぐ可能性はなくなりましたが、一時はどうしようかと……

結局酒田駅到着は20:20ころ
一旦改札を出て待合室に行きましたが、何もありませんでした
仕方がないのでまたフラフラと出てきて写真を一枚
「SAKATA STATION CHANNEL」じゃなくて「SAKATA EKI CHANNEL」な理由はわかりません

酒田駅にも蒸気機関車の部品の展示が

酒田駅21:08発の鶴岡駅行き
この車種は私が6年間通学で使ったのと同じ系列で、「まだ引退しないのか、まだ廃車にならんのか」とやきもきしながら乗った車輌です
とにかくうるさい、そして加速が遅い、加えて自重が重いからチンタラ走る
「てっちゃん」としては嬉しいのでしょうが、とっとと新車が投入されてお払い箱になるべきところ、今の今にいたるまで廃車されないどころか色まで塗り直してもらっているようです
しかしこの強風時にはこの過剰なまでの重さが安心感をもたらします
ステンレス鋼製・アルミ製の車輌と違ってひっくり返りにくいですから（ただし全車鋼製車輌なのに羽越本線特急は横転したので油断はならない）

車内
2輌目に乗りましたがそっちには誰も乗ってこず、1輌目も2、3人くらいだったでしょうか

鶴岡駅にはほぼ定時の21:46着
鶴岡駅1番線に掲示されている加茂水族館の……これは耳たぶがあるのでアシカ？の笑顔が、つかの間の癒しをもたらします

この後鶴岡駅正面から出て快活CLUB鶴岡店を目指したのですが、鶴岡駅の裏手側は工業団地になっていて、ただでさえ暗いのに元日、しかも街灯がぜんぜんないとあって真っ暗
あとでGoogleMapsを見てみると、Sony体育館前のT字路を折れ、鶴岡酒造組合とオリエント・モーターの横を通り、TDK庄内の前を通って山形県道350号線に出たものと思われます
これはその県道350号線道形交差点から工業団地側を撮った写真ですが写真よりも暗くて心細かったですねえ
自動車が通る県道が見えたときには心の中で快哉を叫んだものです
そのあと食べたCoCo壱番屋のカレーがとてもおいしくて、そのあと入った快活CLUBでは安心してぐっすり寝たのでそのあとの記憶はありません