年度末・年度始めの取材旅行~第2弾その3


本川越駅13:47発の各駅停車で所沢駅へ戻ります
向かう先は狭山線の西武球場前駅
駅に入線してくる列車を撮影……と思ったのですが、
西武園駅のときと同じことされそうだなあと心配になったので途中駅の下山口駅で撮ることにしました
4たびの所沢駅には14:07に着き、4分の乗り継ぎ時間で小手指駅行きに乗り換え
一駅隣の西所沢駅で降りて西武球場前駅行きに乗り換えて、下山口駅には14:20に到着です
この日4月3日は西武ドームで試合がなかったこともあり、狭山線に乗り入れる列車はさして多くない
ただ本川越駅をちょっと早く出たので、若干ですが時間的余裕はあります

 

下山口駅14:35発の西武球場前駅行き
白く飛んでしまいました
しかしそれにしてもフロントガラス汚いなぁ……

 

下山口駅14:52発の西武球場前駅行き
まあこれでいいでしょう、そのままこれに乗ります(狭山線はこちらからどうぞ)

 

試合をやっていないので中はガラガラです
西武球場前駅には3分で到着しました

 

複線化する用地なんかありませんが、しかし単線で全て下山口駅で交換して球場アクセスを担うなんて大したものです
西武に先んじて長年球場アクセスを担ってきた阪神電気鉄道は、大阪梅田・神戸三宮・大阪難波まで複線ですが、途中駅である甲子園駅にそこまで多くの列車を待機させられない分、石屋川の車庫から如何に定期列車の合間を縫って臨時列車を仕立てるかが「芸術」の域に達しています
しかも阪神西大阪線延伸→阪神なんば線開業後は神戸方面から京セラドームへのアクセスをも担うため(こちらは長堀鶴見緑地線との分散が図られていますが)、野球観戦客輸送は阪神の経営を支えると共にますます複雑化しています
一方西武鉄道は西武球場前駅が終点で規模も大きいので車輌の留置数は甲子園と比べると確保でき(通常使う線路2本+臨時用6本)、しかも山口線→新宿線・多摩湖線経由のルートも存在するため、阪神に比べれば乗客が分散する反面、球場にアクセスする狭山線・山口線ともに中間駅・信号場でしか行き違えないのが最大のネック
阪神・西武ともに、キャパの小さい列車しか球場近くの駅に乗り入れられないというのもなかなか……
(阪神は時折21m6輌の近鉄車が来るが、大抵は18m6輌か18m4輌の列車しか来ない。西武狭山線は車輌は20m車が乗り入れられるが8輌の列車しか入れない。山口線も新交通システムなので車輌が小さい)

 

乗継には時間の余裕があるので、ちょっと駅の外に出てみます
この1か月ほど前に全面改修工事が竣工した猫屋敷西武ドーム

 

屋外球場に屋根をかぶせただけなので閉鎖されている球場ゲートの前からでも中の様子を窺うことができます
芝生席が全部座席になっていたり、でっかいスクリーンがあったりと、今までの西武ドームとはかなり違う趣になっています

 

西武ドームの周りも、こんな風にポスターがあったり洒落たグッズショップやファンのための交流施設(なのかな?)があったり、ライオン像の奥には遊戯施設らしきものがあったりと、西武ドーム周辺をボールパークにして新しいファンを獲得し、野球観戦以外でも狭山線・西武ドーム周辺を利用させようとする西武の意気込みがよく伝わってきます

 

なかでも駅前でひときわ目を引くのがこちら
ライオンズトレーニングセンターです
息子を愛するあまりドラフト会議前に前代未聞の逆面接をし、しかもそれを新聞に書かれた清宮パパサントリーラグビー部では主将を務め、日本代表としても活躍された清宮克幸・日本ラグビーフットボール協会副会長にも苦言を呈されたご意見を賜ったライオンズの球団施設がこんな立派になっているとは驚きです
駅側から見る分には「球団ロゴ入りの白い箱」ですけど、なんと場所によっては室内練習を見学することが可能なんだそう
このトレーニングセンターの背後には若獅子寮が移転改修されており、これからはプロ野球選手の卵を子に持つ親に、面接で施設のボロさを追求されることもなくなるでしょう
……もっとも西武ドーム周辺の大改修は西武ライオンズの40周年事業として2017年オフから取り組んできたことでもあり、特に若獅子寮の改修は何年も前から選手たちの要望としても上がってきていたため(栗山巧選手などがそう言っている)、清宮克幸氏がどうこう言わなくても遅かれ早かれ改築されていたとは思います。克幸氏と西武の面談が2017年の9月か10月にあって、そこから1か月で改修計画が決まる・追加されるなんてことは考えにくいので

 

さて、駅に戻りましょう
駅の規模からすれば閑散としてはいますが、山口線のホームには席が埋まるくらいに人がいます
2軍の選手たちをみにきていたのでしょうか
確かに上の写真にも家族連れらしき人たちの後ろ姿が写っていますね

 

ちょっと葉桜になっていますが、まだ桜が残っています
これと一緒に列車をなんてまた余計なことを考えましたが、そうなると信号機が干渉するので半ばあきらめました

 

15:15着のレオライナー
車輌が小さいので桜は完全には隠されず
山口線の写真はこれにしましょう(こちらから)

 

乗り込むとこれがまた本当に小さい
ゆりかもめとかポートライナーよりも小さめな印象をうけますが、しかし後で調べたところ全長も全高もさしてかわらないのだとか
しかし乗車定員に限っては高架を走らないというアドバンテージもあってか、1輌に70人以上乗れるらしい(ゆりかもめとかは50人前後)

 

安心と安全、信頼の新潟鉄工産まれ
昭和60年(1985年)の営業開始当時から走っており、今年で36年目に突入します
西武ドーム周辺の整備はひと段落ついたんで、そろそろこちらの車輌の更新もいかがでしょうか
しかし新しく車輌をつくるとなると、三色のライオンズカラーをやめて青一色に塗られてしまう可能性が無きにしも非ず……

 

15:17に発車した列車は
この柵の向こう側にある駐車場の周りを半周し、

 

車庫を通過すると

 

テニスコートと西武ドームの脇を通って、ゴルフコースと湖に挟まれながら西武園ゆうえんちを目指します

 

大手私鉄が運営する唯一のAGTで、ちゃんとした鉄道路線なのですが、ひとつのアトラクションみたいで楽しい
山あり谷あり、トンネルあり信号場もありで、情景がどんどん変わっていくという点では下手するとディ○ニーの機関車よりも面白いかもしれない
あっちはどこまでいってもおとぎの国の中ですからね

 

信号場です(東中峯信号場)
実はこの辺で狭山湖と最接近するらしいのですが森林に阻まれて車窓からは見えませんでした
見えたらさぞ面白いことだと思います
北側にはゴルフ場、南側には湖が広がり、湖畔を走る新交通システム……
絵になると思いませんか(おとぎ列車時代だったら絵になっていたかも)

 

西武園ゆうえんち駅につきました
駅から大きな建物が見えます
私が行ったときはまだリニューアルオープン前ということもあって、資材などが置いてあるのが車内からも見ることが出来ました

 

西武遊園地駅改め多摩湖駅には15:24到着
ホームには赤い電車が既に来ています

 

この15:26発の国分寺駅行きで一橋学園駅へ向かい、一橋学園駅のホームから国分寺行きを写そうという腹積もりで(作例はそうなっていた)乗車しました
「しかし多摩湖線なのに国分寺行きはなぁ(”国分寺”線があるから)」と考えつつ10分少々で降車すると、ちょうどいい具合に警察学校通りの踏切から写せそう
というわけで今乗ってきた列車の折り返しである、一橋学園駅15:49発の多摩湖駅行きを撮ることに

 

「多摩湖」表示の写真を確保できました
この写真に”多摩湖”線のページを飾ってもらいましょう(多摩湖線はこちら

 

踏切から一橋学園駅の改札は本当にすぐそこ
一橋学園駅15:48発の列車で国分寺駅へ行き、16:03発の東村山駅行きに乗り換えて恋ヶ窪駅に向かいます
国分寺駅(正確には羽根沢信号場)~恋ヶ窪駅の区間だけが複線になっており、ホームから撮るならば対向式ホームの恋ヶ窪駅で国分寺行きホームから東村山駅行きを撮影するのが楽そうなので、恋ヶ窪駅で撮影するわけです
しかし実際に国分寺行きホームにいってみるとなんか柵が邪魔……
柵を避けるために乗り出すのも危険なので、やはりここは一旦改札を出て東京都道222号の踏切から撮影することにします

 

というわけで恋ヶ窪駅16:15着の東村山駅行き
国分寺線は現在のJR中央線を建設した甲武鉄道が小江戸川越にアクセスすべく設立した川越鉄道をその出自とし、武蔵水電武蔵鉄道旧西武鉄道西武農業鉄道現西武鉄道と経営主体が移り変わっても、長らく「川越線」の名で「国分寺~東村山~本川越」をその路線区間としていました
1952年の高田馬場~西武新宿延伸を契機として、それまで「村山線」だった高田馬場~東村山~西武園と「川越線」だった「国分寺~東村山~本川越」において運行系統に合わせた路線整理を行い、
西武新宿~東村山~本川越が「新宿線」に、
東村山~西武園が「西武園線」に、
国分寺~東村山が「国分寺線」に、
それぞれ改称された経緯を持ちます

 

さて、最後の撮影は拝島線
16:26発東村山駅行きで小川駅へ行き、当初は武蔵砂川駅で撮ろうとしたのでそこへ行ったのですが
武蔵砂川駅16:43着の列車がまたこの黄色い電車だったので、段々撮影意欲が萎え始めました(笑)

 

ここまで
西武園線・豊島線・狭山線・多摩湖線・国分寺線と全部同じ顔です
マニア的には違うんでしょうけど、素人目には大体一緒のデザイン
またお前か!」という感じでそれまでの疲れが一気に押し寄せてきたのです

 

余談ですが、おんなじ形式をおんなじところで撮り続けている「撮り鉄」の人を、私は本当に尊敬しています
私は飽きるのでそんな芸当絶対にできません
場所を移動して路線を変えてでさえ徒労感にまみれているくらいなので、本当にすごいことだと改めて感心しました

 

閑話休題
他人のやっていることに感心している場合ではありません
近鉄のときと同じようなことになってしまうのは避けたい
本当は拝島ライナーを狙うつもりだったのですが、拝島線まで来るのは最速で18:00頃である上に
こいつと被る
おまけに電光幕をきっちり写さないと「これは拝島ライナーである」というのがわからないので、またぞろ手ぶれとの戦いに挑まないといけない

 

というわけで撤収作業に入ります
拝島線は途中の萩山駅で撮影した
こちらの急行でお茶濁し
最後は少々投げやりになってしまいましたが、まあ自分が満足すればそれでいいのでこれにて撮影は終了
萩山駅17:17発の急行西武新宿駅行きに乗って、第2弾は幕を下ろします