2020年冬の東武・南東北一周の旅~1日目その7~


会津高原尾瀬口駅を12:05に発ったリバティ会津111号は、いよいよラストスパート
会津鉄道に入っていきます
前回の投稿でも書いたとおり、会津鉄道はもともと国鉄線だったものを1987年に第三セクター転換して誕生した会社
地図で見ると結構山の中を進んでいる秘境路線って感じですが、実際のところはそうでもないような……
多分野岩鉄道がトンネルマシマシだったのの対比でそう感じるだけかもしれません(実際リバティ会津が走る会津高原尾瀬口~会津田島の間にトンネルは1個もありません)

 

野岩鉄道から会津鉄道に入って気がついたことは、
スピードが遅い
かなり遅いです。山の中を走る路線という意味では野岩鉄道が異常なくらいに速いともいえますが、通常時リバティ会津は会津鉄道線内ノンストップで16分かかるのに対し、AIZUマウントエクスプレスが運休したことによる臨時措置で七ケ岳登山口駅・会津山村道場駅・会津荒海駅・中荒井駅に停まった今回のリバティ会津は19分と3分しか違わない
駅間で対してスピードを出していないということです
おそらく線路の状態も野岩鉄道に比べれば悪いのでしょう
野岩鉄道区間内では列車の走行音が「タタンタタン、タタンタタン」という規則正しい音だったのです
ところが会津鉄道に入るや否や「タタタタタタタタタタタタタタ」という小刻みな振動音に変わり、しかも縦揺れがひどくなってきました
高架線で突っ切っていく鉄建公団線の野岩鉄道と昭和20年代に開業した会津鉄道の路線を比べるのはちと酷ですが、乗り心地という面において会津鉄道はいささか悪いです
いや、都心も都心の浅草からこの会津の山奥まで電化されていて、しかも特急が走っていることは素晴らしいとは思うのですけれども

 

そんなわけでゆっくりしながら会津鉄道の電化区間と車窓を堪能していたのですが、12:24に会津田島駅に到着
リバティ会津111号は1番線に入り、浅草から実に3時間半弱かけて1都4県(東京と埼玉・群馬・栃木・福島。板倉東洋大前駅が群馬県にあるので群馬も通っているんですよ)3社(東武・野岩・会津)を股にかけた旅はここに終点を迎えます

 

私の旅はまだまだ終わらないので(笑)、3番線に待機していたリレー111号に乗りこみます
リバティ会津到着後すぐに発車なのと雨が降っているのとで、乗り換え客はみんな駆け足
会津若松方にある構内踏切を渡って、たった1輌の列車に20人ほど乗ったでしょうか
ここから先会津若松まではこのディーゼル車に揺られていきます

 

 

発車後すぐに見えた、進行方向左側に留置されていた車輌
左側に見切れている白い建物が車庫だったはず

 

「リレー」と名のつく通り、リバティ会津からの乗客をリレーして会津若松まで運行するのがこの列車の役目なのですが、例の脱線による暫定ダイヤの影響で、全ての駅に停まっていきます
ただ全線単線でディーゼルカーでそこまで速度も出ないので、全ての駅に停まろうが通常ダイヤ通り若干の駅を飛ばそうが所要時間には大した違いがないという

 

雨のひどくなってきた会津の山中を走っていくのですが、線路の周囲が田んぼなのと、低い雲が山を覆っているのと、若干霧になっていて周りがあまりよく見わたせないという条件が重なり合い、やっぱり山の中っていう感じがしません
ただこうなってくると景色を楽しむというわけにもいかないので、座って本を読んでいるか、周りを観察するくらいしかやることがありません
その中でも面白かったのは私の左斜め前のボックス席にいた3人組の旅行グループで、会津田島駅を発車するや否やワインで一杯やり始めました
車内でビール缶を開けて……というのは上越新幹線で何度も目にしたおなじみの光景なのですが、ワインは前代未聞です(笑)

 

 

多分この川も鬼怒川とおんなじで晴れていたらエメラルド色なんだろうなあと思いつつ

 

芦ノ牧温泉南駅では、地面にただ置かれている停止目標にびっくりし(こういうのは大抵ホーム面に突き刺さっている棒に設置されているものですが、直置きは初めて見たので記念に)

 

リレー111号は13:30頃会津若松駅に到着

 

途中で5分間くらい停車するようなことがあれば会津鉄道の社章を撮ろうと思ったのですが、通常ダイヤで対向とすれ違うために5分ほど停車する芦ノ牧温泉駅では今回対向の方が先に入線していたために停車時間が1分ほどと短く、そんなことはできませんでした
またリレー111号が普通の塗装であったならば前面向かって右下に社章が描かれているはずなんですが、今回乗った車輌はご覧のとおり絵が描かれていて社章は見当たらず……
てなわけでこの写真に会津鉄道のページを飾ってもらうことにしましょう

 

 

 

さて、AIZUマウントエクスプレスに乗る当初計画では、会津若松駅には14:35に到着する予定でした
ところが先行列車のリバティ会津に乗ったので、会津若松駅にも先行して1時間ほどはやく到着
空いた時間で腹ごしらえします
朝の5時からなんにも食べていないのでおなかがすきました(笑)

 

てなわけで会津若松駅構内のそば処立ちあおいでお昼ご飯
冷やしラーメン」なんて興味をそそられるものもあったのですが、寒かったのでフツーのラーメンを食べました
そば処なのに蕎麦にしなかったのは、腹持ちが悪い蕎麦ではここから先の長丁場を耐えられるか心配だったからで、他意はありません
以前八戸で「唐辛子は寒さに効く!」なんていって寒さ対策に蕎麦を食べましたが、あれはゴールの青森駅が近かったからで蕎麦でなんとかもったのです
今回のゴールは秋田ですから、さすがに蕎麦一杯ではやり過ごせません

 

 

しばらくボケっと店の中ですごし、駅併設の観光案内所を冷やかしたのち、当初計画より1本早い14:13発の郡山駅行きで郡山へ向かいます
乗車する列車が磐越西線のダイヤ改正で目玉であった「リクライニング付き指定席」の車輌を連結しており、その試験運用として期間限定で追加料金なしでも指定席に座れたのですが、おんなじことを考えている人が結構いて、私が乗車する頃には既に全ての席が埋まっていました(笑)
この次機会があれば座ってみたいですね