年末年始の取材旅行~2日目その1
盛岡駅のコンコースは5:45に開錠します
5:00にネカフェを飛び出した私は寒さに震えながら開運橋を渡り、駅前の松屋に
まだ朝早いというのに席はかなり埋まっていました
これから仕事と思しき人もいるにはいましたが、それ以上にカラオケか何かで徹夜して酒の抜けきっていない若者のグループが結構(4、5組ほど)いました
また私が食べ終わるころに入店した若い人などは、食券を店員さんに渡すやいなや机に突っ伏して夢の世界へ……(笑)
注文が届いたときに一瞬おきたのですが、また寝入ってしまってました
彼はあの後ちゃんと牛丼を食べられたのでしょうか(笑)
こんなにも早く盛岡駅に行ったのは
①5:06発の花輪線
と、
②5:20発の田沢湖線
を撮るためです
花輪線は盛岡駅~好摩駅でIGRいわて銀河鉄道に乗り入れており、もしかしたらIGR専用ホーム発車かもしれない、そうだったら入場券買わないといけないなあ……なんて思っていたのですが、JRホーム発車だったので入場券は買わずに済みました
また発車直前に
貨物列車がお出ましになり、
「すわ、日光線の二の舞か」と焦りましたが、これも花輪線発車前に退いたため杞憂でした
それにしても「まだ行かないかな、もう少しで最後尾かな」なんて見てたら、後ろの方に空のコンテナ車を5両くらい連ねててビビりましたね
早朝で霧が物凄かったので、後ろまで見通せなかったんです
で、コンテナが見えなくなったから「ああやっとおしまいか」って油断したところに、何も載せていないコンテナ車が霧の中からズラズラ出現した(しかも低速で)もんですから「ええ……まだあんのかい!」みたいな
久しく見ていなかったライトのテールランプ(反射板じゃないやつ)
関東など雪の降らないところで走る貨物列車は大抵最後尾に赤い反射板をつけていますが、雪国を走る貨物列車は反射板だと雪がくっついて尾灯代替という目的を果たせないので、貨物列車はほぼ通年ランプ型の尾灯をつけているのです
花輪線大館駅行き
この車種って前面に「普通」とか「快速」とかだけしか表示されないのにも関わらず、東北・信越の非電化路線に幅広く投入されているため、ただ撮っただけでは「何線なのかわからない」のがすごく悩ましい
これは側面の行先表示「大館」がかろうじて見えるようにしてあります
サムネイル用に切り取った画像だともう少しわかりやすいですが、所詮サムネイルなので表示されるサイズは小さい
つまり判別しづらいことにかわりはないわけです
唯一「見る人が見れば盛岡駅で撮ったことがわかる(はず)」という点が、まあ救いでしょうか
田沢湖線大曲駅行き
その点701系は前面に行先を表示してくれるので大変すばらしい
この形式のいいところって実はこれなのかも(笑)
さて、当初予定では5:51発の一ノ関駅行きに乗っていったん東北本線を南下し、花巻駅、北上駅とめぐって再び北上するはずでしたが、田沢湖線列車がすでに盛岡駅にいたために撮影を早く終わらせることができました
予定を早めて5:19発の一ノ関駅行きに乗車し、まず北上駅を目指します
……これは全然関係ない余談なんですが、以前(15年くらい前)森博嗣 元N大助教授がブログの中で、「我々鉄道趣味人にとっては普通だが出版界では校閲で指摘される・一般人には違和感を持たれる表現」の最たる例として、この
「列車がいる」
というセンテンスを挙げていました。
「いる」という動詞は人(生き物)が存在しているさまを表すもので、明らかに生き物ではない車輛の存在を表すときに単独で「いる」を用いるのは日本語として不自然なのです。
じゃあ「列車がいる」はなんて言い換えれば正しいのかというと、
「列車が停まっている」
「列車が停車している」
であり、このように補助動詞としての「いる」を使えば、一般にも通用するし文法としても成立します。
なぜなら補助動詞の「いる」は主体にかかる動詞にくっついて動作・状態が持続・継続しているさまをあらわす(この例ならば、「列車」という主体が「停まる」「停車する」という状態を持続している)からです
……この説明あってるかな……
森氏は先のブログの中で続けて
「ときどき立ち止まって我々と一般との立ち位置の違いを確認する必要がある」
と書き記しています。
私は趣味が何であるかにかかわらず、何かの「ファン」「オタク」を自認する人は、自分(たち)と一般人との認識の相違を頭の片隅に入れておかねばならないと、昨今の「鉄道オタク」のマナーの悪さが各所で取り上げられるたびに思っています
閑話休題
列車は一ノ関駅を目指して濃霧の中を走ります
始発列車だというのに立ち客が出るくらいには混んでいます(私も撮影していたら席を確保できず、北上駅までたちっぱなしを強いられた)
警笛が早朝の北上盆地に物悲しく鳴り響きます
霧はますます濃くなってきました
次回は北上駅の撮影からです
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